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【編集マツコの 週末には、映画を。Vol.87】「100日間のシンプルライフ」

2020.12.11


こんにちは。ふだんは雑誌『オレンジページ』で料理ページを担当している編集マツコです。
ウクレレや電子ピアノなどの楽器が今売れているらしいですね。高級な椅子とか、かなりピンポイントな用途の調理家電なども。コロナ禍の巣ごもり消費が伸びる今、いつの間にか家に物が溢れていた、という人も今年は多いかもしれません。
今作のタイトル、どこかで聞いたことがあるようなと思った人も多いのでは。これ、2014年公開のドキュメンタリー映画『365日のシンプルライフ』という、フィンランドのドキュメンタリー映画がベースになっているんです。
買い物依存、スマホ依存といった現代病をテーマに据えつつ、お説教臭さは無し。友情や家族など、誰もが共感できる人間関係の悩みを上手に盛り込んだコメディで、笑いながら楽しく見られますよ。


『365日の~』を久々に見返しました。失恋して買い物三昧、モノだらけの生活に虚しさを覚えた青年が自分に課したルールは、「持ち物をすべて倉庫に預ける。1日1個持ち帰ってOK。1年間何も買わない。」というもの。主人公のペトリがとってもいい味出してるので、未見の方はぜひ見てほしいです。
『100日間のシンプルライフ』もベースの考え方は一緒。舞台をドイツのベルリンに移し、シンプルライフを実践するのは幼なじみのパウル(フロリアン・ダーヴィト・フィッツ)とトニ―(マティアス・シュヴァイクホファー)。違うのは、1年ではなく100日で、モノに溢れた生活を送る2人が「どれだけ少ない物資で我慢しながら暮らせるか」を競うところ。ささいな出来事からあれよあれよという間に勝負の内容が決まっていくのですが、「違う形の勝負でもいいのでは?」と突っ込みたくなります(笑)。


勘違いしてしまいがちですが、「モノが少ない=良い」ではないんですよね。裸一貫でリスタートしたパウルとトニーが、徐々に自分にとって大切なものに気づき始めていくように、モノが少ないことのメリットは、本当に必要なモノが分かること。所有や消費にとらわれずに済むこと。「これがなければ、こうしてみよう」と工夫をするようにもなるし、メリットは多い。ただ、必要なモノの数って人によって違うから、少なければいいってわけでもないと思うのです。モノに支配されてはいけないように、「モノを減らす」という目的に支配されてしまうのも怖いなと……。


『365日の~』が公開された頃は、日本で断捨離がブームになってひと段落した頃だったような。最近は「デジタル断捨離」なんて言葉があるほど、ついスマホやパソコンに色々な情報を詰め込んでしまいませんか? デジタルにせよリアルな物質にせよ、それを持っているかどうかではなく、それをどう使うかが大事なんですよね。スマホがないと生きていけないパウルと、コンプレックスのかたまり故、モノに執着するトニ―、あなたはどちらに共感するでしょうか? 全体的にはコメディタッチの作品ですが、2人が人生にとって大切な事に気づいていく展開にすがすがしい気分になれますよ。


「100日間のシンプルライフ」 絶賛公開中!
©2018 Pantaleon Films GmbH / Erfttal Film & Fernsehproduktion GmbH & Co. KG / WS Filmproduktion / Warner Bros. Entertainment GmbH


【編集マツコの 週末には、映画を。】
年間150本以上を観賞する映画好きの料理編集者が、おすすめの映画を毎週1本紹介します。

次回12/18(金)は「声優夫婦の甘くない生活」です。お楽しみに!

文/編集部・小松正和 

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