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「33トン断捨離しました」高橋真麻さんに聞く、実家の片づけ話

2023.08.18

実家が「物であふれている」「出しっぱなし、置きっぱなしが増えた」と感じたら、片づけを始めるサイン。できるだけ早めに着手したいところですが、声がけの際に親を怒らせてしまったり、片づけ方をめぐって意見が衝突してしまい、思うように進まないことも。そこで実際に〈実家の片づけ〉問題に直面した経験を持つ、フリーアナウンサーの高橋真麻さんに話を聞きました。

33トンの断捨離へ。
「親子できちんと対話したことで、
両親が行動に移してくれました」

父は日本を代表する、俳優の高橋英樹さん。英樹さんの仕事柄、実家は衣装や台本、いただきものなど、真麻さんにとっては容易に手をつけられない荷物であふれ、「両親に何かあったとき、一人で処理できない」と不安を抱えていたといいます。

◇もしものとき、片づけられない!


英樹さんが、33トンもの〈断捨離〉を行ったのは2017年のこと。
「当時、父がインタビューなどで、『パパやママにとっては大事で思い出深いものかもしれないけれども、私にとってはゴミだから』という娘の言葉をきっかけに踏み切った……というような話をしていましたが、実際はそんなきつい言い方はしていないんですよ(笑)。ただ今後の不安を訴えたんですが、両親にとっては、それだけインパクトがあることを言ったのかもしれません」

社会人2年目で実家を出て一人暮らしをしていた真麻さんは、落ち着いて座れないくらい大量のものであふれた実家から足が遠のいていたと振り返ります。
「両親は気に入った服があれば『色違いで3枚買っておこう』というタイプ。仕事柄、父の台本や映像資料、それからいただきものも多かったんですが、そういったものが何十年分もたまっていて。私はシンプルな暮らしが好きなので、同居していたときはすごいストレスでした」

また当時、真麻さんは独身で、英樹さんが70代に突入したこともあって「両親に何かあったとき、一人で処理できない」と切実に感じていたそう。そして、「父と母にとって価値があるものも判断できなかった」ため、あるとき、片づけをしてほしいと懇願したといいます。
「頭ごなしに『片づけて!』と言うのではなく、相談ベースで伝えたところ、両親も『それなら』と前向きになってくれました」

こうして片づけが始まったものの、当初はスローペース。理由は、選別や処分方法に迷ってしまったから。
「細工が施された漆塗りのたんすや、翡翠の灰皿など、高価なものはリサイクルに出そうと思ったようなのですが、なかなか引き取り手も見つからず、いっこうに片づかなかったみたいです」

◇期限が決まったら、やるしかない!


片づけを決意して1年が過ぎたころ、「このままでは進まない」と両親は方針転換して、まとめて処分することに。そこで業者に頼んだのですが、先方の都合で3カ月以内に引き渡さなくてはならなくなり、おしりに火がつきました。
「この期間にすごい勢いで断捨離をして、合計33トン。買い取ってもらえるものもあったかもしれませんが、私も見はじめたらきりがなさそうだったので、『両親がいいのなら、それでOK』とあくまでノータッチ。そこで私が口を出したら、両親も迷ってしまったと思いますし」

この一連の片づけを通して、「両親が夫婦いっしょになって取り組んだことで、思い出のものをお互い納得して手放す経験が共有できたのもよかったと思います。母も『思い出も、物が少なくなったことでよけいに深く思い出せるようになった』と言っていますし、片づけで物を運んだりしたことで『パパも運動になって、若くなった!』と話しています(笑)」と変化を語ります。

片づけを終え、すっきりとした実家を訪れた真麻さんは「気の流れがいいと感じました。そのとき、ふと私の口から『やっぱりこの家いいね。ここに住みたいかも』という言葉が出たんです。実家に帰るつもりなんてなかったのに、なぜかそう思えました」。

◇思い入れのある家が息を吹き返す


じつはこの家は英樹さんが結婚後、子どもに恵まれなかったときに、ある人から「太陽がさんさんと入る木造の家を建てなさい」というアドバイスを受けて建てた物件。
「まだ若かった両親が、一生懸命がんばって建てて。この家に住みはじめてほどなくして、私を授かったんです。だから、母は『真麻が住みたいと言ったそのときに、この家が息を吹き返したのを感じた』と喜んでくれました。ちょうどそのころ、私も結婚を予定していたので、リフォームして二世帯で暮らすことにしました。私もここに住みはじめたら、2カ月後に娘を妊娠したんです」

片づけから約6年。今では真麻さんに第2子も誕生し、思い入れのある実家でまた新しい家族の暮らしがスタートしています。
「断捨離の反動で物が増えてしまったこともあったのですが、両親も定期的に片づけているようです。一度、断捨離を経験したことで、物を減らす習慣がついたみたいです」

両親が片づけを実行することができたのは、あらためて「親子の対話があったから」だと感じている真麻さん。
「意見がぶつかり合うことなく、両親が『真麻の言うとおりだね』と受け止め、行動に移してくれたことに感謝しています。きちんと対話する、というのは重要なポイントだと思います。結果、私たち親子はいい関係でいることができました」


高橋真麻(たかはし まあさ)さん
1981年、東京都生まれ。2004年、フジテレビにアナウンサーとして入社。バラエティや報道番組などで活躍する。13年にフリーアナウンサーに転身。情報番組「ソレダメ! ~あなたの常識は非常識⁉~」(テレビ東京系)のMC、「ゴゴスマ~GOGO! Smile!~」(TBS系)に出演中。18年に結婚し、現在は2児の母。

『オレンジページ』2023年9月2日号より)

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撮影/三好宣弘(RELATION) 取材・文/𠮷川明子

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