できることが増えていくと、できなかったときの姿すらいとおしい

2歳の娘さんは、現在イヤイヤ期の真っ最中。「今朝もパジャマから洋服になかなか着替えてくれなくて。その瞬間瞬間は大変だなと思うんですが、つい先日まで赤ちゃんで何もできなかったことを思うと、『イヤイヤ』と言っている姿すらいとおしくなります」。
「言葉も、まだまだ何を言っているかわからないことが多いんですが、『パパ、いっしょ、いく』とか、なんとか自分の知っている言葉を紡いで伝えてくれている様子が、すごくいとおしいですね」と梶さん。娘さんにメロメロの様子が、伝わってきます!
絵本の読み聞かせで声優としてのテクニックを発揮……⁈

声優というお仕事柄、娘さんは絵本の読み聞かせをさぞ楽しみにしているのではと思いきや、まさかの回答が⁉︎
「娘が小さいときから何度もチャレンジしているのですが、あんまり興味がないようで(苦笑)。せっかく読みはじめても、すぐにページをペラペラと最後までめくってしまい、次の絵本を持ってくるんです。ひざの上にちょこんと座る姿はすごくかわいいんですが、せっかくなら声優としてのテクニックを生かして喜ばせたいのに……」
しかし、そんな梶さんの思いはしっかり娘さんに届いていたようで、「つい先日、以前読み聞かせをした絵本のストーリーを、自分でなんとか思い出しつつ、暗唱してみせてくれたんです。すごく感動的でしたね。あらためて、日々成長しているんだなと感じました」とのこと。興味がないように見えて、ちゃんと聞いていたんですね。そんなツンデレ(?)な娘さんの様子も、最高にかわいいです!
「ピッカーンできた!」娘といっしょに喜べば、次の挑戦、次の成長につながる

2歳というと離乳食の時期を終え、少しずつ大人と同じものが食べられるようになるころ。おうちでの食事エピソードを伺いました。
「僕たち大人が食べているものを娘にシェアする瞬間、これまでに感じたことがなかった喜びがあります。『こういう料理が好きだったんだ』っていう発見もあって。とはいえ、絶賛イヤイヤ期の娘には、食事のハードルがけっこう高いんです。落ち着いて座って食べることとか、スプーンやフォークをちゃんと使うこととか、まだまだむずかしいみたいで」
「でも、うちではお皿にのった料理を残さず食べることを『お皿をピカピカにする』っていう意味で『(お皿を)ピッカーンしようね』って言うんですが、食べ終わったお皿を見せながら『ピッカーンできたよ』って教えてくれたりします。それをほめてあげると、ほかにもいろいろなことに挑戦してくれるようになって。そういう工夫って、次の成長につなげるためにも、すごく大切なんだなと実感しました」
残さず食べたお皿を誇らしげに見せている娘さんの姿が目に浮かぶよう! うまくお子さんのやる気を引き出しているんですね。

第17回ペアレンティングアワードの「パパ部門」を受賞!


◇梶 裕貴(かじ ゆうき)さん
1985年9月3日生まれ、東京都出身。2004年に声優デビューし、アニメ、ゲーム、ナレーション、洋画吹き替え、舞台などで活躍。代表作にアニメ「進撃の巨人」のエレン・イェーガー役、「七つの大罪」のメリオダス役、「ワールドトリガー」の三雲修役、「僕のヒーローアカデミア」の轟焦凍役ほか多数。