世界のみんなはどんな朝ごはんを食べて、1日をスタートしているんだろう?
さっそく、世界の「おはよう」のひとときの食卓をのぞいてみましょう。
第一弾はヨーロッパ編。ノルウェーとイギリスの朝食をご紹介します。
ご飯のお供ならぬ、パンのお供「ポーレッグ」が欠かせないノルウェーの朝ごはん
ノルウェーの朝ごはんには「ポーレッグ」と呼ばれるものが欠かせません。じつはこれ、何かひとつのものを表す言葉ではなくパンにのせる具材の総称。日本でいう「ご飯のお供」的なもので、「パンのお供」といったところでしょうか。
その種類は多様で、チューブに入った魚の卵のペーストやさばのトマト煮、スモークサーモン、ハムやチーズ、野菜までぜ〜んぶひっくるめて「ポーレッグ」と呼ばれています。スーパーには「ポーレッグコーナー」もあるくらいなんですって。
ノルウェーの朝ごはんに出てくるパンの代表は「ケネッグブロー」。ライ麦などの穀物を豊富に含んだ薄くて堅いパンです。「ブラウンチーズ」も名産品でノルウェーの朝の食卓を彩る一品。ヤギ乳もしくは牛乳のホエー(乳清)と生クリームを煮詰めて作るのが特徴のチーズです。キャラメルのような独特の味わいなんだそう。
元々は貴族の朝食だった!? イギリスの「フルブレックファスト」
「フルブレックファスト」と呼ばれるイギリス定番の朝ごはんは、ワンプレートにたくさんのアイテムが乗ったメニュー。その内容は本当に盛りだくさんです。
カリカリに焼いたもしくは揚げた薄切りのトースト、いんげん豆をトマトソースで煮たベイクドビーンズ、スクランブルドエッグ、小麦粉が入った柔らかめのソーセージ、じゃがいものハッシュブラウン、火を通したトマトとマッシュルーム。どれもが「フルブレックファスト」のマストアイテム、欠かすことのできないものなんだとか。
さて、お気づきですか? 生のままでも食べられるトマトも含めて、「フルブレックファスト」すべてのアイテムが加熱調理されています。これはその昔は衛生環境が悪く、加熱することで食中毒などを防いでいたなごりなんです。このことからも歴史を感じるイギリスの「フルブレックファスト」ですが、それもそのはず元をたどればかつてはイギリス貴族が食べていた朝食スタイル。のちに労働者たちが一日の栄養を朝ごはんでとるためにまねして多くの人に広まり、イギリスの朝ごはんとして定着したというわけです。
朝ごはんにはその国の生活、文化、歴史などが詰まっているんですね。
各国の文化や生活に朝ごはんを通して迫るこの旅、次回はアフリカ編の予定! お楽しみに!
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