2021.06.30

【料理は科学】「うどんって、どうしてモチモチしているの?」素朴な疑問に答えられる?

じりじりと暑さ本番が近づいてきているこの時期。つるつるっと食べられるうどんが食卓に登場する機会も増えてくるころです。

「いただきます」と手を合わせて口へ運んだそのとき、「ねえ、うどんって、どうしてモチモチしているの?」とこどもから素朴な疑問が。

むむむ……。

うどんのおもな材料は、小麦粉、水、塩。サラサラしている粉が、こねることでモチモチした麺になる。
大人ならなんとなく知っていることですが、あらためて「どうしてそうなるの?」と尋ねられると、答えることが難しいかもしれません。




でももちろん、ちゃんとした解説が可能です。

〈モチモチ〉の正体は、「グルテン」。
これは、小麦粉に含まれる「グルテニン」と「グリアジン」という、2種類のたんぱく質が結びついたものです。このふたつは、水を加えてこねることで結びつきます。
さらに、塩を加えたり、強くこねることで、その結びつきは強いものに。モチモチとして弾力がある、いわゆる〈コシがある〉という状態になります。うどんをこねるとき、足で踏むのは、コシを強くするためというわけです。



>>「手打ちうどんの作り方」はこちら

説明を聞けば、こどもも大人も、思わず「へぇ!」「なるほど!」となること必至。

ほかにも、たとえば「砂糖は加熱したら溶ける」「寒天を混ぜたら固まる」など、料理をしていたら当たり前に思える変化にも、全部理由があります。まさに料理は科学!

こどもに「なぜ?」「どうして?」と聞かれたら、ふしぎを追究するチャンスです。
理由を知って、さらに自分で作ってみれば、気分はもう博士の大実験。こどもの納得度も、ぐんと上がるはず。

身近なキッチンから、奥深い科学の世界をのぞきこんでみてくださいね。


(『食べ物の「なぜ」を探ろう! キッチン実験室』より)

監修/藤本勇二(武庫川女子大学幼児教育学科准教授) 撮影/鈴木泰介 文/編集部・清水祥子

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