ふだん食べ慣れていなかったり、少しかしこまった感じがする和菓子。でも、和菓子には、こどもたちの感性や情緒をはぐくむ要素がたくさんあるんです!
和菓子の魅力についてお話してくださったのは、和菓子作家の坂本紫穗さん。坂本さんの作品がこちら。思わず見とれてしまうような美しさにうっとり……。
水風船
まるで美しいアートを鑑賞するよう! 夏祭りの水風船を思い起こさせる、その名も水風船(みずふうせん)という名の和菓子。色や形から、食べる人それぞれの想像がふくらみます。
紫陽花
練り切りの紫陽花(あじさい)は、紫陽花のがく1つ1つにフォーカス。小さくて、はかないものをめでる日本人ならではの感性を刺激してくれます。
朝方の薔薇
ばらのつぼみがまさに開こうとする瞬間をとらえたような、朝方の薔薇(あさがたのばら)。薄い花びらは、口当たりも甘さもやさしく作られています。
清流青楓
水の流れや清々しい夏の緑を感じさせる、清流青楓(せいりゅうあおかえで)。
こんなふうに、季節の移り変わりを、色や形で表現するのが和菓子。和菓子を通じて四季を楽しむ心がはぐくめます。
しかも和菓子は、家でも簡単に作れちゃうんです! 坂本さんに夏にぴったりの和菓子の作り方を教えていただきました。
その名も、波をイメージした寒天のお菓子「さざ波(さざなみ)」。名前にもきちんとした意味を込めるのが、和菓子のすばらしいところ。
寒天液を固めて四角く切り、波に見えるように角を削ったお菓子。坂本さんは寒天液に道明寺粉を加えて、ざらっとした質感を出したそう。
ではさっそく、基本の作り方を紹介します。
さざ波の作り方
材料(作りやすい分量)
粉寒天……4g水……1と1/2カップ(300ml)
グラニュー糖……200g
食用色素(青)……適宜
※食用色素には粉末タイプや液体タイプがあります。
用意するもの
・寒天液を流し入れる型やバット・波形ナイフ
※波形ナイフは、「チーズ用波形カッター」「ポテト用波形カッター」の名前でも売られてます。
作り方
1
小鍋に水、粉寒天を入れ、中火にかけて混ぜる。かるく沸騰したら弱火にし、2分ほど混ぜながら加熱する。グラニュー糖を加えてさらに混ぜ、溶けたら火を止める。★やけどに気をつけてね! 火を使うときは大人の人といっしょに。
2
1に食用色素(粉末タイプは少量の水で溶いておく)を少しずつ加えて混ぜ、好きな濃さの色合いにする。粗熱が取れたら寒天液を型やバットに流し入れ、冷蔵庫で1時間以上冷やし固める。★「海の色」を想像しながら色をつけよう!
3
型から取り出して、好きな大きさの四角形に切る。切り分けた寒天の角を波形ナイフで切る。
★自分だけの「さざ波」を思い浮かべながら作ると楽しい! 断面がキラキラしてきれい~。
見て、さわって、作って、食べて。小さな和菓子の中にたくさんの新しい発見があるはず。
ぜひ親子で挑戦してみてください♪
(『こどもオレンジページ No.4』より)
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