冷蔵庫内にあるパーシャル室。意外と利用していない人、多いのでは? パーシャル機能を使えば、時短料理はもちろん、パーシャルならではの食感が楽しめるレシピも。小林先生といっしょにさっそくチェックしてみましょう。

冷凍とパーシャルの違いは、ずばり温度! -18℃前後に設定されている冷凍室は、食材の細胞の中まで凍らせて、長期保存を可能にしています。それに比べパーシャル室の温度は-3℃前後。これは、食材の細胞まわりが少し凍っている状態です。パーシャルは冷蔵より鮮度が長もちするのはもちろん、冷凍ほど食材がカチカチに凍らないので、解凍せずに調理が可能。冷凍と冷蔵のいいところを兼ね備えたのがパーシャルなのです。
パーシャルで保存した食材はカチカチにならないので、解凍しないでも調理が可能です。たとえば、鶏肉。冷凍した状態だと、とても包丁では切れません。しかしパーシャルだと、微凍結状態なので、解凍せずに包丁がさくっと入ります。肉のように柔らかいものは、冷蔵時より切りやすくなるので、みじん切りも簡単にできますよ。また、トマトソースなど液体の場合も、パーシャルで保存しておけば、アイスクリームのように必要なときに必要な分だけすくって使うことが可能。1回分ずつ小分け保存しなくていいから便利ですね。
パーシャルの魅力は、保存しやすさだけではありません。たとえば、玉ねぎをみじん切りする場合にもメリットが! 玉ねぎの調理は、涙が出て大変ですよね。しかし、あらかじめパーシャル室に入れておいた玉ねぎをみじん切りすると、なぜか涙が出にくいんです! これには私もオドロキました。
さらに、パーシャル室に半分に切った果物を入れておくと、ほどよく凍って、まるごとフルーツのシャーベットが完成。冷凍室では作れないレシピです。これからの季節にぴったりのデザートなので、ぜひ試してみてくださいね。
パーシャルには、メリットがたくさん。まず、冷蔵やチルドで保存するより鮮度が長もち※1し、長く保存できるということ。さらに-3℃の微凍結だから、冷凍ほど堅く凍らないのもポイントで、解凍せずに調理ができるため、調理時間の短縮にもなります。
また、解凍しなくても切れるということは、必要な分だけ使って、残りはとっておけるから経済的。「時短したい!」「節約したい!」と思っている主婦のみなさんにこそ活用してほしい機能です。

※2 冷蔵庫本体からのケース引き出し度合い
