冬に限らず、冷えは多くの女性の悩み。体を温める効果のある食材としてしょうがが広く知られているが、なんとココアにも同じような効果があることが実験によりわかった。
実験は、冷え症の女性たちを対象に、23~24℃(何もしない状態では手足の体温がしだいに下がる温度)の部屋で行った。約70℃の牛乳に純ココアを混ぜたものと、しょうがを混ぜたものをそれぞれ飲んでもらい、手の甲の温度と、首から顔にかけての体表温度をサーモグラフィで測定した。
すると、しょうがを混ぜたものは飲んだあとの温度上昇のペースは速いが、温度低下が始まるのも早かったのに対し、ココアは温度低下が緩やかで、温め効果がしょうがよりも持続するという結果が出た。とくに手の甲と鼻の体表温度では、60分後もココアのほうが約0.5℃高い温度を維持していた。
しょうがは、辛味成分の「ジンゲロール」や「ショウガオール」が体を活発にさせる交感神経を刺激し、熱を生み出すことが温め効果につながっているとされている。一方ココアは、苦味成分「テオブロミン」や抗酸化成分「ポリフェノール」といった成分が血管を拡張させ、血行を促進することが、長時間温め効果を保つことにつながったと思われる。冷えを感じたときは、しょうがだけでなく、ココアの力に頼ってみるのもおすすめだ。
(取材協力/森永製菓) |