とびひは皮膚の傷から発症する
虫さされやあせもなど、皮膚がかゆくなったとき、ついかいてしまうこと、ありますよね。とくに子どもはかきむしってしまいがちですが、かくことで傷がついた肌に発症しやすいのが「とびひ」。傷口から黄色ブドウ球菌やレンサ球菌などの細菌が入り、増殖します。とびひは感染力が強く、どんどん広がってしまうのが特徴。かゆいのもやっかいですが、その後そのかゆさや痛みが広がってしまうのは、さらにつらいもの。傷のない肌にはとびひは広がりにくいので、こまめな対策で予防することが大切です。
子どもが「虫にさされないように」「肌に傷をつくらないように」、適切な虫よけ剤を使用したり、肌をケアするなど、大人が気をつけてあげましょう。
とびひになってしまったら?
とびひは伝染しやすい感染症。いったん発症すると、接触することでまわりの人にも感染してしまいます。登園、登校はできますが、とびひの箇所はガーゼでおおうなどし、他の子にうつらないように対策しましょう。水遊びやプールは治るまで休みましょう。お家では、お風呂のときは湯船に入らずシャワーのみとし、湿疹の部はソープ剤でやさしく洗い流すこと。兄弟がいる場合は、とびひがある子は最後に入れるようにし、タオルも分けるのも大切です。
監修/工藤紀子
小児科医・医学博士、保育士。 順天堂大学医学部卒業、同大学大学院 小児科思春期科博士課程修了。栄養と子どもの発達に関連する研究で博士号を取得。 現在2児の母。アメリカにて子育てを経験。「育児は楽に楽しく安全に」をモットーに、年間のべ1万人の子どもを診察しながら、子育て中の家族に向けて育児のアドバイスを行っている。 https://noriko-kudo.com/
作/(キモト)
准看護師免許を持つ漫画家。「子どもたちに健康と元気を届けたい」という思いで、子どもがかかりやすい病気や、体のことについてユーモラスなキャラクターで紹介している。「親子で一緒に学んで、病気に負けない強い体づくりを日頃から心がけてほしい」。
公式サイト:「なおせ!トリートマン」
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