田園調布雙葉高等学校 調理部(東京都)
うどん生地に練り込んだイチジクの茶葉の風味を最大限に生かすため、つゆをあんにし、だし、肉そぼろの味、イチジクの風味がバランスよく味わえるよう工夫しました。また出来上がり直前にあんに生のイチジクを入れることで料理の彩りを鮮やかに仕上げました。
「大切な人を思いながら心を込めて作る料理」。この言葉を聞いたとき、私たちの頭には、真っ先に宮城県沿岸沿いの女川町に住んでいらっしゃる方々のことが思い浮かびました。支援活動を通じて、5年間交流を持ち続けている女川町のシンボルとも言えるイチジクを使うことを決めました。実だけではなく、葉まですべてを使って試行錯誤を重ねてこの料理にたどりつきました。小さな子どもからおじいちゃんやおばあちゃんまで召し上がっていただけるような素朴で優しい味わいに仕上げています。震災後、奇跡的に一本だけ残った復興への希望であるイチジクの木から生まれたこのレシピが、女川町の方々と私たちをつなぐ架け橋となることを願っています。