- 近所の仕立屋さんで服を作ってもらいました。膝丈の綿ワンピースを二枚。そのどちらかとパンツかレギンスで、週のうち六日か七日過ごしている。
この前たまたま読んだ記事で、女性スタイリストさんが、女性らしい着こなしを紹介していた。ポイントは「三つの首」を出す。襟あきは深く、デコルテを見せる。袖は五分か七分、パンツは九分丈を。鎖骨や手首足首という骨張った部位を目立たせることで、華奢さを強調するのだと。
記事下のプロフィールで、スタイリストさんの生年を思わず確認、引き算し「四十そこそこか。なら、それでもだいじょうぶかも」と妙な納得の仕方をした。
- 私が仕立ててもらったのは、実はこの逆をしたいためなのです。「三つの首」を保護したい。
店で売っている服は年明けのセールが終わると、いっきに五分袖や七分袖。どうかすると袖なしも。襟あきも深い。
風邪予防には「三つの首」をおおうこと、とよく言われるように、首、手首、足首が無防備だと体が冷える。既製の春夏の服は、私にはまだ寒く、梅雨過ぎて本格的な夏が来るまで、つなぎの服が要るなと、仕立ててもらいました。
シャツブラウスのような襟があり、ボタンを留めれば首もとまでおおえて、インナーを着てもばれない。袖は当然十分袖、それにフルレングスのパンツかレギンスをはけば完璧。
実用性だけでなく、胸にピンタックをたくさん入れて、ウエストから裾へ思いきり広がるAラインで、女性らしさも兼ね備えた(つもり)。
- この型、好きなブランドの冬服にあったものです。生地はもっと厚くて、見た目春らしい薄い布で似たものを作れないか、現物を仕立屋さんに持っていき相談した。
シャツの仕立てが中心の店、ワンピースの型紙はなかったけれど、「このシャツを、こう伸ばす感じで」「襟はこのシャツと同じでいいですから」。ああだこうだのやりとりの末、限りなく近いイメージを実現!
仕立代は一万五千円ほど。他に生地代が三千円くらいかかる。既製品より高めだけれど、がまんして服に自分を合わせることをしたくなくなる年代、自分仕様で、結果こんなによく着ているなら、コストパフォーマンスは上々では。
好きな生地で作れるので、おしゃれ心も満足です。