『こどもオレンジページNo.4』では、スリランカに住む日本人ファミリーを取材しました。その内容を、ちょっとご紹介します!
ちなみに、みなさんは「スリランカ」といえば、どんなイメージを持っていますか?
紅茶? カレー? どちらも大正解!
赤道に近い国「スリランカ」に家族で移住
スリランカはインドの南に位置し、北海道よりちょっと小さな島国。赤道に近いため気温が高くて雨量が多く、その気候が茶葉の栽培に適しているため、紅茶の生産地として有名です。主食は日本と同じ「お米」。スリランカカレーは数種類をご飯といっしょに盛りつけて、混ぜながらいただきます。
今回取材した石野明子さんは、そんなスリランカに、2016年に家族で移住しました。
もともと日本でフォトグラファーとして活躍していた明子さん。現在はスリランカの都市・コロンボにて写真スタジオを営んでいます。夫・清貴さんと6歳(取材時)の光ちゃんと、スリランカ暮らしを満喫中。
多様な文化に触れられる、スリランカの暮らし
明子さんによると、スリランカの人たちはオープンマインド。カメラを構えても動じず、まるでプロモデルのようなんだとか! みんなありのままの自分を大切にしていて、自己肯定感を持っているんですって。
最近は日本でも、こどもの自己肯定感を高める声かけや意識づけが注目されていますが、スリランカの文化にはそのヒントが隠れているかも知れません。たとえば、学校はどんな様子なんでしょうか?
「スリランカの学校には、日本のような給食という文化がありません。宗教によって食べられるもの、食べられないものがあるのも原因のひとつだと思います。学校には、お菓子やフルーツなどの軽食を持っていき、帰宅後におうちで昼食をとります」(明子さん)
光ちゃんが学童に行っていたときは、そこで持参したお弁当を食べていたそうですが、そこはさすが多宗教の国! みんなのお弁当の中身はさまざま。「お友達同士でおかずを交換して、帰ってきた娘に『分けてもらったおかずがおいしかったから、作って!』とリクエストされたこともしばしば」と明子さん。
文化の違いは制服にも。
「宗教的に肌を出せない子もいるので、学校のユニフォームは数種類用意されているんです。宗教によって服装が異なることも、娘も初めこそ不思議がっていましたが、今ではポジティブに受け入れていますね。『食べるものや着るものが違っても、友達になれる』っていう当たり前のことを実感できる、いい環境だと思います」(明子さん)
なるほど、こどもにとっていろいろな文化に触れることは、「自分自身のことも周りの人たちのことも尊重して認め合うこと=自己肯定感」の大切さに気づく、いいきっかけになりそう! それは移住に限らず、おうちで外国の郷土料理を再現して、その土地の文化について話し合うだけでも、充分に価値があるはず。みなさんも、まずは食卓から世界の文化に触れてみませんか?
(『こどもオレンジページ No.4』より)
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