小学校に入ると、一人または子供だけで登下校することになります。そこで心配なのが、子供を狙う不審者。いざというときのための対策法を、防犯のスペシャリスト・セコムの主務研究員、舟生岳夫さんがアドバイスします。
◇防犯シミュレーションを親子で楽しく
「防犯シミュレーション」とは、保護者が不審者役になって、実際に声をかけられたり、腕をつかまれたときにどう対応するかを学ぶ実践的な練習。ポイントは、怖がらせず、ゲーム感覚で楽しくやること。怖がらせると、外出のたびに緊張したり、臆病になってしまいます。また危ない場面に遭ったとき、「なんでそんなことしたの!」と怒られるのを恐れ、報告してくれなくなります。◇逃げ方を実践的に伝えましょう
保護者が不審者役となり、「〇〇を買ってあげるから、いっしょにおいでよ」「道に迷ったから、連れてって」「お母さんに頼まれたから家まで送るよ」など、あの手この手で子供を誘い出します。それに対して「イヤです」「大人にきいてください」「お母さんにきいてきます」など、子供にどう対応するのかクイズのようにして考えさせましょう。大人の腕がどこまで届くのか、追いかけっこで体験させるのもよいでしょう。書籍『小学生おまもり手帖』では、不審者対策についてさらにくわしく紹介しています。
このほかにも、「いじめられないか心配」「赤ちゃんはどこからきたのってきかれた」「何をきいても『別に』とスルーされる」など、小学生の保護者から実際に寄せられたさまざまな声に専門家が答えています。困りごとがあるたびに、この本をめくれば解決の糸口が見つかるはず。子育ての頼もしい「おまもり」になる一冊です。
『小学生おまもり手帖』より