「小1プロブレム」とは、入学に伴う環境変化についていけず、落ち着きをなくしたり、学校に行けなくなったりすること。自由に遊んでいた幼児の環境から、45分間椅子に座り、先生の話を聴く環境に変わるのだから、戸惑うのは当然です。
◇見通しを伝えると、行動に移しやすい
小学校1~2年生ではまだ時間の感覚がわかりません。そのため、いつまで続くのかわからないことには、不安を覚えます。時計の絵を見せて「3時になったら片づけを始めるよ」「5時までに宿題を終わらせよう」などと、行動する前に「見通し」を伝えましょう。◇「感覚統合」をはぐくみましょう
じつは今、漢字が書けない子、すぐに暴言を吐いてしまう子、はさみがうまく使えない子が増えています。これらに必要なのが「感覚統合」。視覚や聴覚、言葉や行動など、さまざまな感覚を連携させることです。たとえば、見本どおりに字を書くのは、視覚と手の動きの連動。微妙な感情をうまく相手に伝わるように言葉を選ぶのは、感情と言語の連動です。これらはかるた遊びやジェスチャーゲームなど、遊びの中ではぐくむことができます。書籍『小学生おまもり手帖』では、ほかにも感覚統合を促す遊びを具体的に紹介しています。
また「いじめられないか心配」「赤ちゃんはどこからきたのってきかれた」「何をきいても『別に』とスルーされる」など、小学生の保護者から実際に寄せられたさまざまな声に専門家が答えています。困りごとがあるたびに、この本をめくれば解決の糸口が見つかるはず。子育ての頼もしい「おまもり」になる一冊です。
『小学生おまもり手帖』より