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調理室池田 店のテーブル 家のテーブル

お店でも人気。小さなフライパンで作る「調理室池田」のスペインオムレツのレシピ

2024.05.17

第10回を迎えた「調理室池田 店のテーブル家のテーブル」。店のテーブルの今回は「スペインオムレツ」を紹介します。このレシピには欠かせない、小さなフライパンの話にも注目です。
卵といっしょにたっぷりのじゃがいもと玉ねぎを焼き込んだスペインオムレツは、店でも時折登場するメニューです。サラダを添えた前菜だったり、生ハムといっしょにサンドイッチにして提供しています。卵料理と聞くと朝食のイメージかもしれませんが、家ではパスタなどの一品料理のサイドメニューとしても登場します。
シンプルにパンと一緒に。これがビールともワインとも好相性
シンプルにパンといっしょに。これがビールともワインとも好相性。
さて、スペンオムレツの定義は何かというと、玉ねぎ、じゃがいもが入っていればそれでOK。その他の具材は家庭の味といえるでしょう。今回具材として使ったドライトマトやケッパー、アンチョビーは店でも家でも常備しているびん詰食材。いずれも凝縮された味で、少量加えるだけで単調になりがちな料理にうまみをもたらしてくれます。全部そろえなくとも、ひとつでもふたつでも加えるとそれなりに効果を感じるはずです。

じゃがいもはごろっとカットしたものをよく見かけますが、フライパンの中での炒めやすさや火通りの早さを考え、私はせん切りにしています。せん切りが苦手な人は大きめのカットでもいいのですが、その場合はあらかじめ電子レンジ等でおおかた火を通しておいてもいいかもしれません。ご家庭のやりやすい形を見つけていただければと思います。
玉ねぎは甘みが出るよう繊維を断つように薄切りに、じゃがいもはせん切りにする。
玉ねぎは甘みが出るよう繊維を断つように薄切りに、じゃがいもはせん切りにする。
玉ねぎ、じゃがいも、卵さえあれば手軽に作れるスペインオムレツですが、いちばんなくてはならないのは、小さめのフライパンかもしれません。きつね色の丸くきれいな円盤形に焼き上げるのが、この料理のお決まりの形です。

この料理に限らず、小さなフライパンは用途が広く、私の台所では欠かせない存在です。頻繁に使いますのであまり重すぎないものが好みで、少し深さがあるほうが使いやすい。ちょっとした下ごしらえやお弁当作りなど、大きなフライパンよりじつは出番が多いです。私にとっては、卵や玉ねぎ、じゃがいもと同じくらい何にでも使える便利な存在といえます。
鉄のフライパン。下はいただきもの。どちらも10年以上愛用。
鉄のフライパン。下はいただきもの。どちらも10年以上愛用。

『スペインオムレツ』のレシピ

材料(4人分・20cmのフライパン1個分)

卵……5個
玉ねぎ……1/2個(約100g)
じゃがいも(大)……1個(約200g)
にんにく(小)……1/2かけ
アンチョビー(フィレ・大)……1枚
ドライトマト(オイル漬け)……2枚
ケッパー……大さじ1
エルブドプロバンス……小さじ1/4
オリーブオイル 塩 こしょう

作り方

(1)材料の下ごしらえをする
玉ねぎは縦半分に切り、さらに繊維を断つように薄切りにする。じゃがいもは皮をむいてせん切りにする。にんにくはみじん切りにする。アンチョビー、ドライトマト、ケッパーは包丁でざっと刻む。
(2)フライパンで玉ねぎ、じゃがいもを炒める
フライパンにオリーブオイル大さじ1を中火で熱し、玉ねぎ、じゃがいも、にんにくを炒める。玉ねぎがしんなりとしてきたらアンチョビーと、塩、こしょう各少々を加えてさらに炒める。玉ねぎが透き通って全体にしんなりとしたら、火を止めてふたをし1~2分おいて余熱で火を通す。
(3)ボールに卵と残りの材料を混ぜる
大きめのボールに卵を割りほぐし、ドライトマト、ケッパー、エルブドプロバンス、(2)を加えてよく混ぜ合わせる。 
(4)フライパンで焼く
フライパンにオリーブオイル大さじ1を中火で熱し、(3)を一度に注ぎ入れる。ゴムべらで大きく円を描くように混ぜながら炒め、半熟状になったら平らにならす。ふたをして弱火で3分ほど焼き、卵の縁が固まってきたら上下を返す。再びふたをして3分ほど焼く。
【POINT】
オムレツの上下を返すときは、オーブン用シートを敷いた器にオムレツをひっくり返しておき、そのまますべらせるようにフライパンに戻すと、すべりがよく、形がくずれにくい。
私は鉄のフライパンを使っていますが、もちろんフッ素樹脂加工のフライパンでも作れます。鉄のフライパンは手入れがむずかしいと思われていますが、がしがし洗ってしっかり乾かせば長もちします。焼き色がしっかりつくのでおすすめですよ。

次回は6/7(金)更新。初夏にぴったりな『新しょうがのソース』をご紹介します。

撮影よもやま話

卵はお気に入りの食材のひとつです。料理に、菓子に、と大活躍してくれるどころか、なんだか幸せな気分にさせてくれる「黄色い」見た目と「たまご」という言葉のサウンドも私は好きです。
撮影ではイギリスはエドワード朝の古いエッグラックとスタイリングしてみました。産みたての卵を庭先からバスケットで運び、キッチンに並べるための道具。ふだん店で使っているM玉を並べてみましたが穴の大きさに対し、卵がどうやら少し大きいようです。イギリスの昔の卵は小ぶりだったことがうかがえます。それにしてもこのラック、卵がよくお似合いです。そろそろ壁掛けのディスプレイから卒業して本来の道具に戻してあげたいなぁ。 (文/池田講平)

調理室池田
調理室池田
2018年12月に川崎市にある中央卸売市場北部市場内に開店。アンティークショップ・アートギャラリーを兼ねた、市場には珍しいスタイルのカフェ。早朝から働く人がコーヒーを片手に手軽に食べられるようにと作った焼き菓子や、ツナメルト、フリットといった市場で仕入れる新鮮な魚介類を使ったランチが人気。
公式HP 公式インスタグラム 

神奈川県川崎市宮前区水沢1-1-1 川崎市中央卸売市場北部市場 関連棟 45 
営業日/月・火・木・金・土曜
営業時間/7:00~13:30
(ラストオーダーは13:00、土曜日のみ14:00)
ランチタイムは 11:45~ 休みは市場に準ずる(原則、水・日曜と祝日) 
※一般のかたの市場への入場は8時から。来店の際は必ず上記HPかインスタグラムを確認してください。

調理室池田 過去の連載はこちら

料理・文/池田宏実 撮影・スタイリング/池田講平 編集/小林

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