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あじの酢じめ

料理: 城戸崎愛

撮影: 尾田学

あじの酢じめ

材料

  • 「作り方」参照

作り方

  1. 頭を落とす。頭を左にしてあじを置き、胸びれのつけ根から包丁を入れて、厚みの半分まで切り込みを入れる。裏返して同様に包丁を入れ、頭を切り落とす。切り口を向こう側にして置き、切り口から腹にかけて4~5cm切り込みを入れる。左手で切り口をかるく開き、包丁の刃先で内臓をかき出す。
  2. ボールに水をはり、腹の中を洗う。あじを水につけると、身が水っぽくなってしまうので、指先に水をつけ、腹の中を指でしごくようにして洗う。内臓が残っていると、臭みの原因になるので、きれいに洗って。とくに中骨付近は血が固まっているので、念入りに。ペーパータオルなどで、まわりと腹の中の水けを拭き取る。
  3. 切り口を右にして置き、中骨の上に包丁を寝かせて入れる。最初に切り込みを入れたら、あとは包丁をやや斜めに立てぎみにして前後に動かしながら、中骨にそって半身を切り離す。身が動かないように、左手でしっかりと押さえながら切って。包丁の刃が、常に中骨に当たっている状態で切り進めていくのが、身を削らずに、きれいにおろすコツ。背を手前にして裏返し、残りの半身も同様に切り離す。
  4. 腹骨を取る。おろした身を、皮を下にして縦に置き、腹の部分に包丁を寝かせて当てる。前後に動かしながら、薄くそぎ取るように、腹骨を切り落とす。大きめのバットに、まんべんなく塩を敷く。あじ大4尾で、大さじ1~1と1/2が目安。手に塩をのせてかるく握り、30cmくらいの高さから、指の間から落とすようにすると、むらなく全体にふれる。塩にむらがあると、最後に皮がきれいにむけなくなるので気をつけて。
  5. あじを皮目を下にして、できるだけ重ならないように並べる。身のほうにも、塩大さじ1/2をまんべんなくふる。この塩で、あじの余分な水けが出て、身が引き締まる。
  6. 別のバットを用意し、あじを入れたバットを斜めになるように立てかけて1~2時間おく。汚れや臭みの混じった水が出て、バットの隅にたまってくる。
  7. たまった水を捨て、あじがかぶるくらいの酢を注ぐ。バットをかるく揺すって、塩や汚れを洗い流す。酢を捨ててあじを取り出し、ペーパータオルなどで、汁けを拭く。バットを洗い、水けをきれいに拭き取っておく。
  8. 合わせ酢を作る。ボールに酢大さじ3、砂糖大さじ1、しょうがの絞り汁1かけ分、塩小さじ1/3を合わせてよく混ぜ(あじ大4尾分の目安)、バットに注ぐ。あじを、皮目を下にして、できるだけ重ならないように並べ、表面が白っぽくなるまで漬ける。漬ける時間によって、しまりぐあいが変わるので、好みで調節して。3~4時間で、まわりは白っぽく、中はまだ生の状態。半日漬けると、中までしっかり白くなる。
  9. あじを取り出して、ペーパータオルで汁けを拭き、皮を手でむく。あじを左手に持って身をしっかりと押さえ、右手で皮を尾のほうにゆっくりとひっぱると、きれいにむける。皮をむいたあとの身に、銀色の部分が残っているのが、よい状態。最初の塩がむらになっていると、銀色の部分まではがれてしまう。
  10. 身を上にしてバットに並べ、小骨を骨抜きで抜く。身の中央あたりに小骨が多いが、その他の部分も、指でかるく身を押さえながら、骨のある場所を探して。斜めにそぎ切りにしてそのまま食べてもよいし、すしやどんぶりにしても。食べない分は、切らずにラップなどでぴっちりと包み、冷蔵庫へ。1~2日はもつ。