川津幸子さんのおうちごはんのヒント
台所仕事room
小骨抜き
調理師学校の学期末試験は、あじの三枚おろしでした。当日、「始め!」のかけ声で、生徒はいっせいに三枚おろしに取りかかり、終了したら、先生が「どれどれ」とできばえをチェックします。美しくおろせているかはもちろんですが、ポイントは、小骨をきちんと抜いているかでした。小骨は片身の中心線にそって身の中に並んでいます。手では抜けないので、骨抜きを使い、指先で1本ずつさぐりながら抜き取ります。このとき、頭側に向かって引き抜くことが鉄則で、逆にすると身の流れに逆らうことになって、身が割れやすくなるのです。いやあ、何度練習したことか。おかげで今では、小骨を抜くことが苦にならなくなりました。感謝。魚嫌いは小骨がきっかけになることもあるので、小さなお子さんをおもちのお母さん、挑戦してみませんか。
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