もうすぐクリスマス。聖夜のごちそうと言えばいちごのショートケーキやフライドチキンが定番ですが、外国ではもっと違うメニューを食べているんです。「知ってるよ~フランスのブッシュ・ド・ノエルとか、アメリカのローストターキーとかでしょ?」と思ったあなた! はい、それも正解なのですが……。では、「ビテル・トネ」ってご存じですか?
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アルゼンチンの肉料理「ビテル・トネ」
ビテル・トネはアルゼンチンで食べられているクリスマスメニュー。元々はイタリアのピエモンテ州の名物で、イタリア移民とともにアルゼンチンに渡ったそう。牛のかたまり肉を煮てから薄く切り、まぐろ(ツナ)、アンチョビー、マスタード、レモン汁、マヨネーズを混ぜたソースをかけていただきます。
続いて「マルバ・プディング」はどこの国の料理だか知っていますか?
とっても甘い、アフリカの「マルバ・プディング」
プディングだからイギリス……? いえ、マルバ・プディングは南アフリカの料理でした! マルバは南アフリカの言語でマシュマロの意味。その食感からこの名前がついたという説や、マルバという女の子の名前にちなんだという説もあるんです。卵や牛乳、小麦粉の他にアプリコットジャムが入るのが特徴で、とっても甘いプリンだそう。プリン好きとしてはいつか食べてみたいなあ……。
では「プトブンボン」はどこの国のクリスマスメニューか分かりますか?
竹筒にもち米を詰め、蒸して作る餅「プトブンボン」
正解は……フィリピン! 見た目も名前もユニークなこのお菓子「プトブンボン」は、フィリピンのクリスマスに欠かせないメニューなんです。プトは蒸した餅、ブンボンは竹筒の意味。白と黒紫色(そんな色があるのか!?)のもち米を混ぜ、竹筒に詰めてから蒸しあげます。マスコバドシュガーという茶色いお砂糖をまぶして食べるのが定番。日本のきなこ餅のような感じでしょうか?
クリスマスって何の日?
日本では色々な国の料理が食べられますが、やはり世界は広し。知らない食べ物がまだまだたくさんありますね。
ところでクリスマスが何の日か、皆さんご存じでしょうか? イエス・キリストの誕生日というイメージがありますが、実はキリストが生まれた日は正確には分かっておらず、クリスマスはあくまで「キリストの誕生をお祝いする日」なのだそう。
ちなみに、僕が個人的に好きなクリスマスのお菓子は、イギリスのクリスマス・プディング。
プディングと言っても卵ベースのカスタードプリンとは全然別物。卵も入りますが、ドライフルーツやナッツ、パン粉、牛脂などが主材料で、なんと6時間以上も蒸して作るんです! イギリスでは1カ月以上も寝かせていただくのが定番。料理教室でこのクリスマス・プディングを習って仕込み、クリスマスに向けて少しずつ食べたこともありますが、このリッチさに特別感を感じるんですよね。
今年のクリスマス、いつもとはちょっと違うメニューに挑戦してみるのもいいかも? 世界地図や地球儀を見ながら親子でメニューを選ぶところから楽しんでくださいね。
(『こどもオレンジページ No.2』より)
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