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オレンジページのベテラン編集者たち

入社25年(つまり四半世紀)以上のベテラン料理編集者4人が「うちごはん」について気ままに、赤裸々に語るリレー連載。個人的好み全開のオリジナルレシピのおまけつき。

休肝日の大根と鶏だんごのスープ

vol.08

入社28年目 独身生活満喫中の福島の場合
『休肝日の大根と鶏だんごのスープ』

 

独身暮らしのいいところは、毎日家でお酒を飲んでいても、どれだけ飲んでも「もうやめなさい!」と止める人がいないこと(笑)。なもんで、ついつい飲みすぎちゃうんですよね。とはいえ、たまには「さすがに胃がやられてるな・・・・・・」と感じる日もあるわけで、そんな日によく作るのが、この大根と鶏だんごのスープです。

じつはこれ、学生時代に北京で食べて以来、自分でも作り続けてる一品。当時、毎年夏休みになると一カ月くらい中国に旅行に行ってたんですが、お金もないので、日本~中国の往復は船で二泊三日、中国内の移動は列車のいちばん安い席(「無座」という席なしのことも多々)、宿は安ホテルのドミトリーに連泊し、食事は宿の近くの「ザ・めし屋」的な店に通うという旅スタイル。そんなある日、北京滞在中におなかをこわし、数日間寝込んだことがあったんです。食事も受けつけない状態からなんとか回復し、いつものお店へ。店員のお姉さんに事情を話したところ、「脂はだめね」と言って作ってくれたのが、このスープでした。

食べてみると、シンプルながら、とにかくやさしい味! 恐らく味つけは塩だけなんだけど、大根と鶏だんごから出るうまみがすごいんです。だしいらずでも大根からこんなにうまみが出るんだということを、その時に初めて知りました。ちなみに中国では、大根と肉、春雨のスープはとってもメジャーな料理。たいていは骨つきの鶏もも肉や手羽元、豚のスペアリブで作るんですが、恐らくお姉さん、なるべく胃に負担をかけないように柔らかい鶏だんごにしてくれたんでしょうね。これを作るたびに、あのお店を思い出しますが、きっともう、ないんだろうな・・・・・・(涙)。

 
  • 鶏だんご

    鶏だんごはきれいに丸くしなくても大丈夫。スプーン2本で適当にどんどん落とし入れていきます。このいびつな形こそ「町の食堂」感があって、いいんです。

  • トマトと卵の炒めもの

    もう一つの中国の思い出の味といえば、おなじみのトマトと卵の炒めもの。町のどの店にも、列車内販売の駅弁にもあるド定番メニューで、しょっちゅう食べてました(安いし)。甘いタイプと塩味タイプがあるんだけど、僕は断然塩味派。

オレぺの中の人のうちごはんレシピ

『休肝日の大根と鶏だんごのスープ』

休肝日の大根と鶏だんごのスープ

材料
(主菜のボリュームで2~3人分)

  • 大根 300g(10cmくらい)
  • 【たね】
  • ・鶏ひき肉(もも) 300g
  • ・ねぎのみじん切り 1/3本分
  • ・しょうが汁 1かけ分
  • ・みそ、酒 各大さじ1
  • ・片栗粉 大さじ1/2
  • しょうがのせん切り 1かけ分
  • 春雨(乾燥) 20g
  • パクチー 適宜
  • ごま油 酒 塩 粗びき黒こしょう

作り方

  1. 大根は皮をむき、幅5mmくらいのいちょう切りにする。ボールにたねの材料を入れ、粘りが出るまで手でよく練り混ぜる。
    ⇒たねはかなりゆるめで不安になるかもですが、これでOK!
  2. 鍋(できれば厚手のもの)にごま油大さじ1を中火で熱し、大根、しょうがを炒める。大根が透き通った感じになったら、酒1/4カップ、水3と1/2カップ、塩小さじ2/3を加える。煮立ったら弱火にしてアクを取り、ふたをして10分ほど煮る。
  3. 水でぬらしたスプーン2本で、たねを1/12~1/10量ずつざっと丸めながら落とし入れる。中火にし、再び煮立ったら弱火にしてアクを取り、ふたをして5~6分煮る。春雨をもどさずに加えて2~3分煮たら、塩適宜で味をととのえる。器に盛って刻んだパクチーを散らし、粗びき黒こしょうをふる。
    ⇒作ってから食べるまでに時間があくときは、春雨だけは食べる直前に入れてください。どんどんスープを吸っちゃうので……(まぁ、それはそれでおいしいんですけどね)。
福島耕一
Editor No.04 福島耕一(通称・フック)
大阪府高石市出身。1992年オレンジページ入社。子どもの頃から料理好き。大学時代の一人暮らしで『オレンジページ』に出会い、出版志望ではなかったのに、料理に関わる仕事がしたいとの思いから入社。週末は人が家に集まり、料理をふるまうことも多い。独身。

福島のうちごはんレシピ、
こちらにもあります。

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