さまざまなジャンルで活躍している「あの人」にフィーチャー。今、向き合っていることや日々の暮らしなどについて語っていただきます。　インタビューの記事はこちらもチェック

永山瑛太「ムロくんは〈こうあるべき〉を取り払ってくれた唯一の人。照れくさくも緊張感のある共演でした」

2024.02.22

俳優　永山瑛太さん

林遣都「おっさんずラブ-リターンズ-で二人がもめるのは家事問題（笑）。僕もすごく共感します」

俳優　永山瑛太さん

ながやまえいた／1982年、東京都生まれ。モデルとして芸能活動を開始後、2001年テレビドラマ「さよなら、小津先生」で俳優デビュー。以降、話題作に次々と出演。09年にエランドール賞新人賞、同年出演した映画「ディア・ドクター」で第33回日本アカデミー賞優秀助演男優賞、第52回ブルーリボン賞助演男優賞を受賞。写真家、アーティストとしても作品を発表するなど、マルチに活躍中。Eita Nagayama official site Instagram

「こうあるべき」を

取り払ってくれた唯一の人との共演。

これまでとはまったく違う

〈忠臣蔵〉になりました

あの「忠臣蔵」が、ありえないほど自由で大胆なコメディに！　2月9日公開の映画「身代わり忠臣蔵」の主人公は、吉良上野介（きらこうずけのすけ）の弟のなまぐさ坊主・孝証（たかあき）。多額の報酬と引き換えに、負傷した兄の身代わりとなるミッションを果たす中、なんと遊郭で上野介の命を狙う大石内蔵助（おおいしくらのすけ）と意気投合。あの有名な討ち入りの顚末は、はたして……？　今作で孝証と吉良上野介の二役を演じるのは、俳優・ムロツヨシさん。そして孝証と友情をはぐくみ、バディとして世紀のミッションに挑む大石内蔵助を演じたのが、快進撃が続く永山瑛太さん。ムロさんとは、映画デビュー作「サマータイムマシン・ブルース」での共演以来、約20年のつきあいなのだとか。

「それこそ昔はいっしょに飲みながら演技論を語ったりもしましたが、あらためてお互いの目を見ながら芝居するのが照れくさくて。ムロくんからどんな演技が出てくるかわからないから、現場ではすごく緊張感がありました」

スクリーンからはみ出さんばかりに動き回るムロさんの演技に対し、「こっちは引き算の演技をするしかない。足し算したらぐちゃぐちゃになっちゃう」と笑う永山さん。
「でもムロくんは、僕の『俳優はこうあるべき』という思い込みを壊して、自由度を上げてくれた唯一無二の人なんです。彼がこれまですごい労力で役と向き合ってきたのも知っている。孝証と大石内蔵助の間に、そんな関係性がリンクするのを見てもらえたら」。

討ち入りすれば、親友・孝証の首を取らねばならないと悩む内蔵助。葛藤に真っ向からぶつかることで、思いもよらない結末を引き寄せます。永山さんにも内蔵助のような経験があったかきいてみると……。

「最近葛藤したことがあったけど、忘れました（笑）。親に『乗り越えられない試練は与えられない』と言われて育ったから、いつも『どうにかなる』と思っていて。それは俳優の仕事も同じ。50人、100人が同じ脚本を持っている中、感じたことはやらないよりやるほうがいいし、どんな演じ方をしても絶対どうにかなる。その勇気と、あえて〈譲れないもの〉をつくらず芝居で遊ぶ感覚を、常に持つようにしています」

永山瑛太さんイチオシ！

サッカー、山登り、ランニングetc.

心の整理のために体を動かしています

趣味はすごくいっぱいあるけど、強いて言うならスポーツ。サッカーやランニング中は仕事のことを考えない瞬間が多いし、山登りは次の一歩をどこに置くか、思考と肉体への意識が行き交ううち、頭の中がクリアになるんです。役に気持ちがいきすぎてしまうとき、自分自身に戻る作業が趣味。たまに公園で子どもに交じって、おじさん一人で球をけったりしてます（笑）。

これに注目！

「身代わり忠臣蔵」

2月9日（金）より全国ロードショー　
監督／河合勇人　
出演：ムロツヨシ、永山瑛太、川口春奈、林遣都、北村一輝、柄本明ほか

映画「超高速！参勤交代」「引っ越し大名！」などの大ヒットコメディ時代劇を生み出した脚本家・土橋章宏による同名小説を映画化。吉良上野介が切られ、お家存亡の危機となった吉良家のピンチを切り抜けるべく、弟の怠け坊主・孝証が殿の身代わりに。さらに敵の大石内蔵助と共謀し、討ち入り阻止というまさかの事態に発展⁉　絶対にバレてはいけない前代未聞の〈身代わりミッション〉を描く痛快時代劇エンターテインメント。