今年もそろそろ花粉飛散シーズンが到来。花粉症を悪化させない&発症させない最大の対策は、なんといっても「花粉を浴びないこと」。今回は、
より効果的に花粉をブロックできる服装を専門医である金丸朝子先生が教えてくれました。
2024年の花粉飛散量は?
日本気象協会の予想によると、昨年の夏の猛暑が影響し、九州から東北にかけての広い範囲で
例年より「多い」または「やや多い」傾向に。とくに、北海道と東北北部は、大幅に花粉の飛散量が増える見込みなので、注意が必要です。
※2024年1月時点での情報です
花粉症対策のための服装は?
アレルギー症状である花粉症の対策の基本は、原因となる物質(花粉)に触れないこと。花粉を体内に「取り込まない」服装を心がけることで、症状の悪化を防げます。
【服】アウターは〈つるつる〉で!
外出時のアウターは、ウールやフリースなど花粉が付着しやすいものは避け、表面がつるつるした化学繊維のものを選びましょう。つるつる素材の上着は、花粉が付着しにくく、付着した花粉も払い落としやすいというメリットがあります。
ポリエステルやナイロン製のダウンコートや撥水加工が施されているウインドブレーカーなどがおすすめ。また、衣服に静電気防止スプレーをしたり、柔軟剤を利用することで、花粉の付着を抑える効果があります。
【髪】ヘアはまとめ髪がおすすめ
常に外気にさらされている髪は、花粉が付着しやすいところ。なるべく表面積が広がらないよう、ヘアスタイルはタイトにまとめるのが◎。ロングヘアの人は、
風で髪が広がって顔にかからないよう、後ろでひとつ結びにするのがおすすめです。ベタベタしていると花粉が付着しやすいのでスタイリング剤は控えめに。
【前髪】目にかからないようにする!
前髪や後れ毛が顔まわりにかかっていると、目や鼻から花粉を吸い込みやすくなるので注意です。
目にかからない長さにカットor ピンで留めるなどの工夫を。
【帽子】つばつき&洗えるものを
つばつきの帽子をかぶることで、髪や顔につく花粉量を大幅にカットできます。素材は洋服同様、
〈つるつる〉素材や洗えるものを選んで。
【手袋】手をブロックがじつは重要!
花粉がついた手で顔をさわると、花粉が付着してしまいます。小まめな手洗いがもっとも有効ですが、
花粉症がひどい人、もしくは一日じゅう屋外にいるときなどは、〈つるつる〉素材の手袋をしたほうが花粉の付着量を減らすことができます。手袋をしたまま顔をさわったり、目をかいたりすると花粉が目や鼻に入ってしまうので、気をつけて。
日々の地道な対策こそが、確実に症状を軽くしてくれると金丸先生。症状を悪化させないために、ぜひ花粉症時期の服装を直してみてくださいね。
教えてくれたのは……
金丸朝子先生
「にしおぎ耳鼻咽喉科クリニック」院長。日本耳鼻咽喉科学会認定耳鼻咽喉科専門医。患者に寄り添ったていねいな診療に定評がある。
(
『オレンジページ』2024年2月17日号より)
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