米粉のお菓子はよくありますが、今回ご紹介するのはなんと、生のお米から作る「パウンドケーキ」。お菓子作りの常識がぶっ飛ぶこのレシピは、米を浸水させることから始まります。この画期的なレシピの発明者は、ヴィーガン料理家のリト史織さん。ぶっ飛びついでに今回は、ちょっと風変わり……でも味は王道の「ズッキーニのメープルパウンドケーキ」の作り方を教えてもらいました(レシピの詳細は記事の下に。動画もあり)。 ミキサーだからできる画期的な生地作り 驚くのは、浸水させた生米をミキサーで撹拌するときに、アーモンドとズッキーニも加えてしまうこと。アーモンドの粒を粉砕して練り込むと、アーモンドプードルよりも、こくと風味が増し増しになる気がしました。そしてズッキーニのおかげで、ほんのりグリーンの生地に。色づき具合は個体によりますが、皮の面積が多いはじっこを使うと、色がよく出ます。ケーキに使う野菜といえば、キャロットケーキのにんじんが人気ですが、ズッキーニもかなりの役者! 野菜の栄養面はありつつ、ほかの風味をじゃましないくせのなさ、そしてほんのり色づくという。控えめながら新鮮な存在感で、今回大抜擢されました(笑)。すべての材料をミキサーに入れて、合計3~4分ほど撹拌するだけで、生地が完成します。1つだけポイントがありまして、最初から油を全量入れないこと。粘度がいっきに高まって、撹拌できなくなる場合があります。レシピを無視して「面倒だから全部入れちゃえ」とやると、失敗する可能性が(経験者より笑)。なにとぞレシピ通りにお願いしますね~。 ミキサーの容器で材料を計量していけば、さらに手軽。「うわ、入れ過ぎた」とならないよう、ぜひ慎重に。加えるズッキーニは40gほどですが、これは先に計量してくださいね。 ベーキングパウダーを混ぜたらすぐに焼く 最後にレーズンやナッツを加え、ベーキングパウダーを混ぜるのですが、この作業だけは、生地をボールに取り出して行います。理由は「ベーキングパウダーを混ぜたら、すぐにオーブンに入れてほしいから」とのこと。「洗いものが増えちゃうから、ミキサーの中で混ぜたらだめですか?」と質問してみたところ、ミキサーのせまい容器の中では混ぜにくいため、もたもたしているうちに「あっという間にふくらむ力が弱っていってしまいます」と。レシピには、ちゃんと意味があるんですね~(自戒)。 もっちり、ふわっふわの生地に感動! 180℃のオーブンで25分ほど焼いたらでき上がり。もっちり&ふわふわの新食感は感動ものです! アーモンドのこくとメープルシロップの風味の、遠く後ろのほうから、こっそりとお米の甘みが追いかけてくるような味わい。王道のおいしさなのに新しい! 個人的には、前回ご紹介した「生米ミニ食パン」以上に気に入ってしまって、週1ペースで作っています。 ほんのりグリーンがおっしゃれー♪ 今回使用している、オレンジページオリジナルのブリキのパウンド型。リトさんからは、「熱伝導がいいから、よくふくらんで焼き上がりがきれいですね」とほめていただきました。生地作りをミキサーまかせにできる、このレシピの手軽さと、この型のおかげで、初心者の私でもこんなにきれいに焼けましたよ! 最近では、加えるナッツを替えてみたりして楽しんでいます。ミキサーとスケールがマル必のレシピになってしまいますが、お持ちのかたはぜひ作ってみてください。私は今週末も、また焼きたいと思います! 通常の約10倍の厚みのメッキコーティングを施した、熱伝導率のよさが自慢です。 「ズッキーニのメープルパウンドケーキ」のレシピはこちら\レシピ動画も公開中/ 【商品について詳しくはこちら】オレンジページオリジナル ブリキパウンド型 18cm profile松永製作所1953年創業。精密機械の部品製造からスタートし、その技術を生かして2008 年ごろから本格的に始動したお菓子型が、国内外から高い評価を受ける。