腎機能の低下やたんぱく尿といった異常が3カ月以上続く「
慢性腎臓病(CKD)」。
国内の推定患者数は成人の約8人に1人、約1330万人と言われています。
「慢性腎臓病(CKD)」と診断された場合、
たんぱく質や塩分、摂取カロリーをコントロールする食事療法が必要不可欠!
今回は、ビタミン、ミネラル、食物繊維の不足を補える作り置きレシピ3品を紹介します。
『ラタトゥイユ』
野菜は一度ゆでるので、煮込む時間は短めでOK! 少量のベーコンでうまみと塩味をプラスするのがポイントです。お弁当の彩りにも◎。
材料(4食分)
なす……1個(60g)
黄パプリカ……1/2個(60g)
ズッキーニ……60g
しめじ……50g
トマト……1個(150g)
ベーコン……1枚
にんにくのみじん切り……小1かけ分
オリーブオイル……大さじ1
塩……小さじ1/3(2g)
作り方
(1)なす、パプリカ、ズッキーニ、しめじ、トマトはすべて1cm角に切り、トマト以外の野菜はゆでる。ベーコンは細切りにする。
(2)
鍋にオリーブオイル、にんにくを弱火で炒め、香りが立ってきたら中火でベーコン、ゆでた野菜を加えてさっと炒める。トマトを加えて10~15分煮て、塩で味をととのえる。
保存期間
冷蔵で3日間
(熱量67kcal、塩分0.6g、たんぱく質1.3g、カリウム231mg)
『きのこのオイル漬け』
酸味のきいたシンプルな味つけで、いつもの料理のアレンジにも使えます。パンにのせたり、汁ものなどに加えたりしてもおいしいですよ!
きのこ特有の香りと食感を楽しんで。
材料(4食分)
しめじ……100g
マッシュルーム……50g
まいたけ……100g
にんにく(小)……1かけ
オリーブオイル……適宜
〈A〉
白ワインビネガー……大さじ1/2
塩……小さじ1/4(1.5g)
ローリエ……1枚
作り方
(1)しめじ、まいたけはほぐす。マッシュルームは薄切りにする。にんにくはつぶす。
(2)フライパンにオリーブオイル小さじ1、にんにくを弱火で熱し、香りが立ったら(1)のきのこを加え、しんなりするまで炒める。Aを加えて調味する。
(3)保存容器に(2)を移し、オリーブオイル大さじ2をかけてなじませる。
保存期間
冷蔵で3日間
(熱量78kcal、塩分0.4g、たんぱく質1.0g、カリウム200mg)
『ひじきの煮もの』
根菜たっぷりで食べごたえ抜群! ご飯や肉だねに混ぜるのもおすすめです。
冷凍保存できるのがうれしいですよね。
材料(4食分)
芽ひじき……20g
油揚げ……1枚
にんじん……20g
れんこん……60g
ごま油……小さじ2
〈A〉
しょうゆ……大さじ1強
砂糖……小さじ2強
酒……小さじ2
だし汁……1/4カップ
作り方
(1)ひじきは水でもどす。油揚げ、にんじんは短冊切りに。れんこんは幅3mmのいちょう切りにする。
(2)鍋にれんこん、にんじんを入れてひたひたの水を加え、5分ほどゆでる。
(3)鍋にごま油を中火で熱し、ひじき、(2)、油揚げを炒める。全体に油が回ったらA、だし汁を加え、ときどき混ぜながら汁けがなくなるまで煮る。
保存期間
冷蔵で3日間、冷凍で1ヵ月間
(熱量63kcal、塩分0.8g、たんぱく質1.9g、カリウム154mg)
いかがですか?
おいしく、簡単なレシピなら、無理なく続けられそうですよね。まとめて作っておいて、毎日の食事を楽チンにしちゃいましょう!
教えてくれたのは……
川村哲也(かわむら・てつや)先生
腎臓・高血圧内科医。医学博士。東京慈恵会医科大学客員教授。虎ノ門ヒルズレジデンシャルタワー健康相談クリニック院長。腎臓病の臨床と研究に携わり、「腎臓病セミナー」を開催するなど、知識の啓発に努める。監修共著に『腎臓病のすべて』(主婦の友社)など。
牧野直子(まきの・なおこ)先生
管理栄養士・料理研究家・ダイエットコーディネーター。「スタジオ食」主宰。雑誌、メディアをはじめ、料理教室、講演会、保健センターでの栄養指導など、幅広く活動。栄養監修・料理書に『コレステロールを下げる献立』『高血圧の献立』(小社)など。
(『
オレンジページ おとなの健康レシピ 腎臓病の献立』より)
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