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TOP料理TOP >「私の好きなお菓子」発売記念 藤野真紀子さんスペシャルインタビュー
あの人に聞く お菓子のこと
「私の好きなお菓子」発売記念
藤野真紀子さんスペシャルインタビュー
「私のお気に入りのお菓子と、それにまつわるお話がぎゅっと詰まった一冊です」
インターネットでも購入できます!
「藤野真紀子の私の好きなお菓子」
定価:1050円(本体1000円)
『オレンジページ』の「藤野真紀子さんのSimpleなお菓子」は、なんと8年続いた長期連載。前回の「シンプルなお菓子」に続いて、この度「私の好きなお菓子」が、発売されました。そこで藤野真紀子さんにインタビューを敢行! ビッチリと詰まったスケジュールの合い間をぬって、お菓子作りへの思い、仕事への情熱、今、力を注いでいる食育について、じっくりと語ってくださいました。
最近、肩の力が抜けて「がんばらないお菓子」に変わってきたんです。
前回の「シンプルなお菓子」が発売されてから3年になりますが、この「私の好きなお菓子」もまた、いいレシピがたくさん入っているんですよ。ここ数年、料理研究家以外の仕事が始まったり、孫が増えたり(もうすぐ6人目!)、講習会などで新しいお菓子と出会うことで、お菓子に対する考え方もどんどん変わってきていて、さらに簡単でおいしいレシピになってるの(笑)。

昔はすごく「簡単」っていうことに抵抗感があってね。難しいお菓子が知りたかったり、普通の人が作れないようなものが作りたかったりして、みんなができないことができるようになりたかったの。その向上心があったから、ここまで続けることができたんだけど、最近は、そういうものがぜーんぶ抜けちゃった! 孫ができ、家族が増えて、お菓子作りの原点に戻った感じなんです。だからこの本には、肩の力が抜けた「がんばらないお菓子」が満載。でも絶対においしいということと、余計な香料などは使わず、体にいいホンモノの食材を使うことは頑固なくらいに守っています。

自分が感動したものしか出したくない。おいしいものは必ず人を元気にするから。
私ってものすごく食いしん坊。だから絶対においしいお菓子を作りたいの。家族のためにっていうだけで無理して作るって、なかなかできることじゃないのね。おいしいお菓子を作りたいっていうエネルギーは、「私が食べたい」っていう食欲があってのことなんです。

それと、人に食べてもらうときには、自分が感動したものしか出したくないの。だって、あんまりおいしくないものを食べても、元気が出ないのよ(笑)。でも、落ち込んでいるときにすごくおいしいものや自分の好物、子ども時代の懐かしい味を口にすると、急に元気が出るじゃない? エネルギーってお互いに伝達するものだと思うから、自分が「おいしい!」って感動したものは、みんなを元気にすることができる。それってとても大切なことよね。余談ですが、うちはちゃんと「わが家のレシピ」が娘たちに伝わっていて、私が作れないけどどうしても食べたいときは、娘に作ってもらうんです。疲れているときでも、ほっと安心できるわが家の味は、何にも変えがたいエネルギーのような気がします。

焼けるのを待っている間の幸福感が、家庭で作るお菓子のすばらしさ。
最近は、孫に焼きたてを早く食べさせてあげたいから、おいしければ簡単なほどいいと思っちゃう。家庭で作るお菓子のよさは、やっぱり焼きたてであること。どんなに高級でも、買ってきたお菓子は作ってから食べるまでに距離感があるのよね。手作りのお菓子は、焼き上がりを待っている間から幸福感があって、子どもは「自分のために作っているんだ」と思うし、作る本人もでき上がるまでのプロセスが楽しい。香りや音などは全部記憶されるものだし、作っている母親の姿を見るからこそ、思い出に焼きつくんだと思います。それこそが、家庭でお菓子を作ることの意義。親子で一緒に作れば、もっともっと思い出が深く心に刻まれるんじゃないかしら。ちょっとくらい失敗したっていいのよ。手作りならなんでもおいしいんだから!
おいしいっていう感情をシェアしていく楽しみを、子ども達に伝えたい。
10年くらい前から「キッズパーティ」という子どものためのお菓子教室を開催しています。ここで子ども達を見ていると、いろいろと感じることがあって。買ってきたお菓子は粗末にすることもあるけど、自分で作ったものはものすごく大切にするんですよね。他の人に食べられるのは嫌だし、隣の子と交換もダメ。クッキーを落として割れたら泣いてしまうし、おうちで待っている家族のために残して持って帰るの。そうやって無意識のうちに家族への思いが出てきて、ひとつの食卓を囲むきっかけになれば、すばらしいことじゃない?
たとえ、おいしいものが目の前にあっても、たった一人で食べるって本当にむなしいもの。かつて私が仕事に没頭していたころ、リッツなどの有名料理学校で習った食事を置いて家を留守にし、それで満足していたんですが、娘たちには寂しい思いをさせてしまって……。野菜炒めでもいいから一緒に食べたいって言われたことがあるんです。そんな経験から、家族みんなでおやつを囲むことは、家族の幸せに近づく。その最初の一歩になればということで、キッズパーティを開いています。来年からは毎年100人くらいの子ども達が見られたらなって思ってます。食育についての授業も入れていくつもりです。
思い出の「チュイルプレート」
「思い入れのあるお菓子の型があれば……」とお願いしたところ、チュイルプレートを見せてくださいました。でもそれは、金色のボール紙でできたもの。ところどころ紙が破れたり、折れたりしています。「洋書で見たチュイルがどうしても作りたくて、型なんてないから自分で作ったんです。何度も洗って干して15年以上も使ってたのよ」と藤野さん。 チュイルプレートは全6種類。藤野さんの思いを形にした製菓用品「many many make」で扱っています。
「道具がないからできないのではなく、工夫次第で自分が作りたいものはできる」との言葉が印象的でした。長年の夢がかない、イメージどおりの型が製品化されたときは、喜びもひとしおだったそう。
撮影/中村あかね(インタビュー部分)
まず作って欲しいお菓子はコレ!
ピンクバナナムース
「このレシピのヒントはなんと孫の離乳食。バナナとラズベリーをつぶしてゼラチンで固めるだけの簡単さ。クレームドカシスを入れたら、色もきれいで、大人のデザートになると思ったの」
ミモザビスケット
「ゆで卵の黄身を入れるちょっと変わったレシピですが、ほろっと柔らかい食感になるんです。ゆで卵が残っちゃうことってあるじゃない? そうしたら黄身はこれに使って、白身はサラダにね」
オーツビスケット
「オートミールがたっぷり入ったこのビスケットは、とにかく簡単なの。食物繊維も豊富だから、体にもいいでしょ。最近、朝食抜きの人が多いようだから、朝ごはん代わりに食べて欲しいわ」
profile
藤野真紀子
食育料理研究家。夫の赴任のために暮らしたパリ、ニューヨークで、本格的なお菓子作りを学ぶ。
帰国後、東京でお菓子と料理の教室「マキコフーズ・ステュディオ」を主宰。
Book
シンプルなお菓子
インターネットで購入OK>
シンプルなお菓子
前回「オレンジページ」の連載「Simpleなお菓子」を1冊にまとめたもの。選びに選んだとっておきのレシピがいっぱいです。
定価:1050円(本体1000円)
大人気の食育料理研究家・藤野真紀子、待望の最新刊!
藤野真紀子の私の好きなお菓子
インターネットでも購入できます>
藤野真紀子の私の好きなお菓子
発売中 定価:1050円(本体1000円)
「オレンジページ」の人気連載「Simpleなお菓子」が一冊に!
いつものおやつ、贈るお菓子、おもてなしのお菓子……
作りたくなる、食べたくなる、とびきりシンプルなお菓子40品。
立ち読みできます>
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