いつかは行こうと思っていて、知らぬ間に閉店していることも多いのが、昔ながらの喫茶店。喫茶店のメッカといわれる東京都・国立の「邪宗門」も、うかうかしていたら、すでに閉店していました。ホント、後悔先に立たずです。
というわけで、にわかにあせった気持ちになり、国立にあるもうひとつの老舗「ロージナ茶房」へ。あせり過ぎて、朝イチで駆けつけてしまいました(笑)。
「いらっしゃいませ」と、品のいいマスターに迎えられ、ちょっと緊張しつつ2階へ。先客のおじさまが指定席らしき角のテーブルで、コーヒーの香りに包まれながら朝刊を広げておりました。うんうん、いい雰囲気。
朝食を家で食べてきたばかりだったので、エスプレッソとカスタードプディングをオーダー。「セットにいたしますね」とマスター。セットメニューにエスプレッソが選べるんだー♪と、静かにテンションが上がります。
待つあいだに店内を見わたせば、ガラス棚にはアンティークの銀食器、壁には何枚もの絵画が飾られ、なんとも優雅な雰囲気。開店直後の少しひんやりとした静謐な空気は、以前、京都へ行ったときに朝ごはんを食べた、「イノダコーヒー」を思い起こさせます。
しばらくして、目の前に現われたのは、大ぶりの焼きプリン。ちょっと堅めのなつかしい味。エスプレッソといっしょに、しばしぜいたくな時間を過ごしました。
ふと気づけば、朝の家事を終え、家族を送り出したあとらしき奥様がたが、なにやら旅行の相談中。このあと、常連客がモーニングを食べに来たり、昼にはビジネスマンがボリュームたっぷりのランチを食べに来たり、午後には子連れでお茶をしに来たり、夜は学生がおしゃべりしたり。さまざまな人たちがそれぞれのひとときを過ごしていくんだなーと想像していたら、いっそこのまま、ここで一日過ごしてしまいたい……という衝動にかられ、後ろ髪をひかれつつ国立をあとにしました。
品があるのに気取りのない、これぞまさに学生街・国立の名店! そして、名店には何度も足を運ぶべし! 次回は、カレーやグラタンを食べに行こうと思いまーす。
※余談ですが、吉祥寺駅南口の隠れ家的喫茶店「STONE」は3月いっぱいで閉店とのこと。同じく南口にあった老舗喫茶「ボア」も、2007年に閉店しましたが……。これでまたひとつ、私の青春が消えていきます。
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vol.1 大阪で出会ったほっこりドーナツ