花椒を知っていますか？　山椒の一種である中国の花椒の実を乾燥させた香辛料で、すっとした清涼感のある香りと、しびれるような刺激的な辛みが特徴です。四川料理には不可欠で、たとえば、麻婆豆腐の「麻」は、この花椒のこと。中国料理店で、「辣」である赤唐辛子とセットの本格麻辣（マーラー）味の麻婆豆腐を食べて、その風味の虜になったという人も多いのでは。わたしも大好きです。初めて出合ったのは、30年ほど前の中国物産展。袋の外までこぼれる香りにうっとりしました。以来、香港に行くと必ず購入。日本でも手に入るし、荷物になるのですが、風味が違うのと、なによりあれこれ食材を調達するのが旅の楽しみ。大事に持って帰り、料理によって、まるごと加えたり、すり鉢ですったりして使っています。えびの花椒炒めがおすすめなので、こちらは次回。 中国の花椒。１袋（100g）の値段を見たら、10香港ドル（約130円）でした。わたしにとっては宝物です。