川津幸子さんのおうちごはんのヒント
キホンroom
おか上げ
「おか上げ」という言葉を聞いたことがありますか。日本料理で使われる用語で、おかは、陸のこと。ゆでたり、煮たりした材料を水の中に入れないで、ざるなどにあけることです。たとえば、ごまみそあえにしたキャベツがそう。水にとると、早くさめますが、水っぽくなってしまいます。ざるの上に広げておくと、湯気といっしょに表面の水分が飛びやすいという利点もあるのです。また、えびやいかなどを、塩を加えた酒でさっといったようなときも、おか上げにします。これはせっかくつけた風味が抜けないようにするためです。ただ、おか上げの注意点は、余熱があること。これを考慮して野菜は少し堅めにゆでたり、魚介は火が通りすぎないよう、うちわであおいでさましたりします。
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