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TOP暮らしTOP > 猪熊弘子さんにインタビュー「あなたにもできる! 子どもがのびのび育つ住まい術」
熊弘子さんにインタビュー「あなたにもできる! 子どもがのびのび育つ住まい術」
profile:猪熊弘子(いのくまひろこ)
高校教師を経て、フリージャーナリスト、翻訳家に。子ども・教育・家族・女性などを主なテーマに、新聞や雑誌で活躍中。著書に「うちの子、よその子」(婦人生活社)、「女たちの阪神大震災」(朝日新聞社)など。インターネットサイト「All About」の「幼稚園・保育園」のガイドも務めている
突然ですが、あなたは急にママ友だちが遊びにきたら、すぐに家に入れることができますか? 子育て中の部屋は、自分の意思に反していつも散らかり放題。玄関で10分は待ってもらわないと……、そんなママも多いかもしれませんね。4人のお子さんを育てるフリージャーナリストの猪熊さんもかつてはそんなママの一人。ぐちゃぐちゃの部屋を見て、「自分はダメ母だ!」と落ち込んでいたそうですが、最新著書の執筆を通じて、画期的な「住まい術」を発見したとか。今回はそんな猪熊さんが実践しているあれこれ、伺ってきました!
4人の子どもがいる我が家はまるで「戦場」。「オーマイガッッッ!」と天を仰ぐ毎日でした。小学生の女の子が2人に、保育園に通う双子の男の子。都内の一戸建てに住まう猪熊さんちは少子化が叫ばれる最近にしては、ちょっとうらやましいほどのにぎやかなご家庭。実際にお邪魔しても、その暮らしぶりが手にとるように分かります。
4人も子どもがいる暮らしは本当に大変です。双子がおもちゃをざーっと広げた横で、二女がお茶をこぼし、その横では長女が消しゴムのかすをまき散らかしながらプリントに向かう‥‥。すっきりゆったりとした暮らしなんて夢のまた夢。そういう私も片付け下手で、私が動いたあとにはいつのまにやら本や書類の「山」ができる。まるでアリが穴を掘ったあとにできる『アリ塚』ならぬ、『ママ塚』。そのくせ必要な物はすぐに取り出せず、一日中探しものをしている状態でした。」
確かに猪熊さんちは、決して物が少なくはない状態。でも、4人もお子さんがいるというのに、リビングにはすっきりとした空間が。そして不思議と落ち着くのです。一体この秘密は何……?
これが猪熊さんちにかつて乱立していた「ママ塚」(連載「子どものびのび住まい術」より)。あなたの家にも、きっと……ありますよね……。
家中散らかっている人も、まずはリビングから片付けてみて。とりあえず人が来ても、これなら大丈夫。
「処方薬」「爪切り」などのラベルを貼れば、物のありかが一目瞭然。「ラベルを貼らないフリーの引き出しも1個つくっておくと、迷うものはとりあえずそこへしまっておけます」
「今回の本『その住まいで子どもをちゃんと育てる自信、ありますか?』では、子どもが健やかに、のびのびと育つ正しい住まいのあり方を求め、建築家やカウンセラーなどの専門家を訪ね、アドバイスをお願いしました。そんな中で、私が今さら気づいたのは『片付け』と『掃除』は別モノなんだなってこと(笑)。部屋がすっきり片付いていれば、すぐに掃除にとりかかれて、結局はラクなんです。でもダメ母歴が長い私には、いきなり家じゅうを片付けるのは到底無理。そこで、まずはリビングから着手しました。リビングで必要なものだけを残し、それ以外の物はリビングの隣の部屋にある押入れなどに収納。リビングは家の中心だし、家族が一番長く過ごす共有スペースでもあるから、これだけでも暮らしがガラリと変わります。そして、物それぞれに収納場所を決め、使ったらすぐにもとの場所に戻す流れを作ったんです。引き出しに中身が分かるラベルを貼ったら、『電池ちょうだい!』なんていちいち聞いてきた子どもたちも自分で簡単に取り出せるように。子育てがぐんとラクになるのを感じましたね。」 壁や冷蔵庫には何も貼らない主義の猪熊さん。リビングから続くキッチンも、すっきりとした冷蔵庫のおかげで広々と感じます。
リビングに散らかりがちな絵本は、押入れの下段へ。小さな子どもでも取り出しやすいし、しまいやすい。 続々とたまる領収書やお手紙類は、ラベル分けしたウォールポケットに収納。「月謝袋にお金がほしい人は、ここに自分で袋を入れておくルールになっています!」
汚れやすいスポットに掃除グッズを置いて、こまめにお掃除。重曹などの天然素材を取り入れれば、子どもがいても安心。
シュロほうきは階段掃除にもぴったり。取材当日も、ちょっとした合い間にささっとお掃除を済ませていました。その素早さにスタッフもびっくり! 食事のあと床にこぼれるご飯粒やパンくず、テーブルのベタベタも、猪熊さんの長年の悩み。
「清潔な住まいは、子どもを育てるために最低限必要なこと。とは言え、掃除機をこまめに稼動させるのは大変なので、シュロのほうきをリビングの隅に置いています。気になったらすぐに掃き掃除。子どもがお昼寝中でも静かにできちゃうのがいいですよ。そして、我が家の必需品が重曹&クエン酸スプレー。重曹は、汚れたところにひと振りしてこするだけでピカピカになるし、クエン酸スプレーはテーブルのベタベタ汚れに最適! どちらも薬局で安価に手に入るし、万が一、口に入れても安心というところがうれしいですね。この前も双子がクエン酸スプレーで遊んでいるうちに、顔にプシュッとやってヒヤリ! 多少目にしみたようだけど、それだけですんで、ホッとしました。子育て中はこんな予期しないことが多いもの。掃除道具も工夫次第ですね。」
肌が弱い娘さんも、エコ家事に転換してから、お掃除にも積極的になったとか。子どもがのびのびと生活力をはぐくめる、そんな住まいづくりには「安全」も重要なキーワードなんですね。
クエン酸スプレーは、水200ccにクエン酸小さじ1杯程度を溶かし、プラスチックのスプレー容器に入れるだけ(鉄や天然の大理石には使えません。また市販の洗剤とは併用しないで)。重曹はごま塩入れ(=ふりかける穴のあいたプラスチック容器)に入れると使いやすくておすすめです。
「ダメ母」とあまり自分を追いつめないで。子どもがのびのび育つ住まいには、ある程度の「ゆるみ」も大事なんです。
この本の執筆を通じて得たアイディアを実践してから、とにかく子どもが変わったという猪熊さん。
「『すっきりしていると気持ちいい』ということが自然と分かってきたようです。机の上に散らかったものも、いるものといらないものに分ける力がついてきて、自分でも片付けができるようになりました。子どもが動いてくれれば、自分がラクになり、ゆとりも生まれてくるんです。私自身も、散らかりの限界に気づくようになり、応急処置がとれるようになりましたよ。
とはいえ、人が暮らす以上、汚れるのは当然。子育て中はなおさら、ある程度は仕方がないと思う気持ちも大切です。だから、我が家は適度に散らかっているくらいの「ゆるみ」も与えています。モデルルームみたいにきちんとしすぎていると、かえって落ち着かないこともあるでしょ。そのためなのか、いらっしゃるお客様は、皆さんゆっくりしていかれるんですよ。 なんだかのんびりできるみたいなのね(笑)。
住まいは子どもが生きる力をはぐくみ、家族の絆を深める場所だからこそ、自分が気持ちいいのが一番。こんな私でもここまでできたんだから、あなたにもできます。だまされたと思って、ぜひこの住まい術、あなたも一度、トライしてみてくださいね!」
猪熊さんが実践している「住まい術」がまだまだ盛りだくさん!「その住まいで子どもをちゃんと育てる自信、ありますか?」猪熊弘子著/松本ぷりっつ絵
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----子どもは「親」を選べないのと同時に、住む「家」も選べない。----
そんなことに気づいた猪熊さんが、
建築家や収納カウンセラーなどの専門家の先生方にも
アドバイスをお願いして、編み出し、実践している「すまい術」集。
子育て中の散らかった部屋に落ち込むママに、ぜひ手にしてほしい一冊です。
※この本はオレンジページnet連載「子ども・のびのび・すまい術」に加筆・修正をし、再構成したものです。

定価:本体1500円+税
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