2017.04.23
突然ですが皆さん、トーストってどうやって焼いてますか?
トースターに食パンを入れて、スイッチを2~3分にセットして焼いて……私は今までそうしていました。そんな私が食べていたトーストは、こんな感じ。
カリッ……パサっ……
うーん……カリッとしているのはいいけど、中もパサパサなのはイマイチ。もっと食パンのCMみたいな、外はカリッと、中はふわ~っと、もっちりした食感のトーストが食べたーい!
そこで、パン博士こと工学院大学の山田昌治教授にアドバイスをいただきながら、「カリッもちっ」トーストの焼き方を極めるべく大実験! 先生によると、トーストのもっちり食感は食パンの中心部の水分量がカギとのことなので、食パン中心部の水分量を計測して、科学的に「もっちり」を実証することに!
オレペ編集部と山田先生が試行錯誤を重ねた結果生み出された、「カリッもちっトーストの掟」がこちら↓
トースターを予熱して、高温・短時間で焼く!
外はカリッと焼けているのに、中のパン生地がもちもち~!
計測した食パンの水分量を比べてみると……。やっぱり、予熱のおかげで、水分の減少率がぐっとおさえられています。さらに、予熱により短い時間で食パンの表面が焼けるので、「外はカリッと、中はもっちり」食感になりました。
ところで、食パンって4枚切りから12枚切りまでさまざまな厚さが売っているけど、ひょっとして食パンの厚さがおいしさに影響する……? だとしたら、本当においしいトーストができる厚さの食パンを選びたい! そこで追加実験。4枚切り、6枚切り、8枚切りの食パンを、それぞれ同じように予熱したトースターで焼いてみました。すると、山田先生も驚きの結果が!
なんと! 4枚切りの食パンをトーストにすると、焼く前よりも水分量が増えていました!! ミラクル!!!
でも先生、なんで焼くことで焼く前より水分量が増えるんですか?? まさか、焼くことで食パンが空気中の水分を吸い込んでいる……?
山田先生「これは、食パンの厚さのおかげで水分が逃げず、食パン表面近くの水分も中心部に移動したからですよ」
な、なるほどー! 食パン全体の水分がぎゅっと中心に集まってきたんですね。トーストにすることで食パンの「もっちり」レベルがアップするなんて、まさに4枚切り食パンの奇跡!
今度食パンを買うときは、ぜひ4枚切りの食パンを選んで、予熱をしてから焼いてみてください。普通の食パンではできない、究極の「カリッもちっ」トーストができますよ!
監修/山田昌治、撮影/鈴木泰介、文/編集部・吉藤
(『オレンジページ』2017年5月2日・17日合併号より)
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