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ダウン症児ママに教わる【悩まない子育て】~金子エミさんに聞く~

2016.12.01

パーツモデル・美容家として活躍する金子エミさんには、ダウン症の息子・カイト君がいます。
それだけでもう、「大変そう」「気の毒に」なんて、思ってしまいませんか。でも、実際のエミさん親子は明るく楽しくハッピーなオーラであふれています。

金子エミさんに「悩まない子育て」の秘訣について伺いました。

●子どもが元気で幸せなら、それでいい

――カイト君の現在の知能は幼稚園程度。ダウン症に加え、こだわりが強く自閉傾向があります。また、女の子になりたい願望があり、好きな先生も男性ばかり。周りの子との違いに、悩んでしまいそうですが……。


そのことにカイト自身が悩んでいないから、私も気にならないんですよね。その子が健康で幸せであるなら、それで充分じゃないですか。たとえば、カイトはある特定のマークの入った靴じゃないとご機嫌ななめ。また、女の子の服を着たがります。そんなとき、私は否定しないようにしています。それらを身につけると幸せな気持ちになれるなら、それでいいって思うんです。大切なのは他の子と比べてどうか、ではなくて、その子が自分自身に満足しているかどうか、ではないでしょうか」

コミックエッセイ「世界は君のもの」より。

●近すぎると相手が見えなくなる

――カイト君との日々を描いたコミックエッセイ「世界は君のもの」では、育児に加えて、モデルに美容家と大忙しな毎日が描かれています。

「ダウン症児のママ友には、仕事をやめたかたが多いです。私は当時のマネージャーに引き止められ、やめなかった。でも、それが心配性の私にはよかったと思います。もし、あのとき仕事をやめていたら、もっとカイトにのめりこんで、過保護に育てていたでしょう。人って近付きすぎると相手が見えなくなると思うんです。つい、自分の思い通りに動かしたくなる。そうじゃなくって、親は親として自分のことをやり、その上で子どもに『あなたは何が好きなの』『どうしたいの』と聞き出してあげて、バックアップをする。その距離感が大事だなと思います」

世界ダウン症水泳選手権の日本代表のユニフォームを着たカイト君と。

●「この子育てをどう楽しもう?」と考えてみる

――どうしてエミさんは、そんなふうに前向きに考えられるのでしょう。

「じつは私も、カイトが産まれてすぐは育てる自信がなくて、ぐるぐる悩み続けていました。でも一ヶ月経ったころ、悩むのにも飽きちゃった(笑)。目の前に赤ちゃんがいて、育てるしかない。じゃあ、どうやったら楽しく育てられるかな? そういうふうに切り替えたんです。親が自己犠牲に走る必要ない、自分から楽しんでいこうって。カイトは今、ダウン症の世界的な水泳大会に挑戦しているのですが、その選考会でカイトのゴーグルがひっくり返ってタイムが遅れ、出場できなかったことがありました。準備の甘さを痛感した私は、自分も水泳を習い始めたんです。今はマスターズにも出場しているんですよ(笑)」

――エミさんの子育ては「大変そう」や「気の毒」なんていう言葉が似合わないですね。

「カイトを産んだとき、『私の人生、終わった』と思いました。でも違った。私の本当の人生は、あのとき始まったんです。カイトの世話で時間の取れなかった私は、家事をしながら手や脚をケアする方法を考案し、それが美容家デビューのきっかけとなりました。水泳に出会ったのも、カイトと一緒に水泳で世界を目指す経験が出来たのもカイトのおかげ。子育てで私の世界は広がりました。生まれてきてくれてありがとう、っていつも思っています」

写真/石野明子 ヘア&メイク/木村三喜 まんが/小林裕美子 文/編集部・清

『世界は君のもの ~美容家ママとダウン症カイトの世界水泳奮闘記!』(オレンジページ刊)より

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