2017.07.14
40代を過ぎると誰しも経験する、近くの小さな文字が見にくくなる現象──老眼。今まで視力のよかった人のストレスはもちろんのこと、近視の人は近くも遠くも見にくくなるので、本当にイライラしますよね。
このような老眼もさることながら、目の老化についてはまだあまり知られていないことがあるのです。
それは、色を見分ける力(専門的には「色覚」といいます)。
『おとなの健康』Vol.4では、この色覚の老化について、色覚研究の第一人者、中京眼科の医学博士・市川一夫先生にお話を伺い、衝撃のデータや画像とともにご紹介しています。
普通の視力検査ではわからず、ほとんどの人が気づかないのですが、加齢により色を見分ける力は確実に衰えるのです。
みなさん、黒と紺の靴下の区別はつきますか? 黒と濃紺ではどうですか? さらに暗い部屋ではどうですか?
40歳より若いあなたは、当然ちゃんと区別できるはずです。でも50代になると暗いところでは見にくくなります。70代、80代になると、かなり識別があやしくなってくるのです。まさか?! と思われるかもしれませんが、加齢により、みんなこの画像のような見え方になってしまうのです。
40歳の見え方↓
80歳の見え方↓
老眼世代になると、横着してクローゼットの電気をつけずに靴下を取り出して履いたら、右は黒、左は紺色だった! なんて失敗をする可能性もあるので、要注意です。
これくらいなら笑い話で済んでしまいそうですが、実は危険なことがあるのです。
下の画像を見てください。ガスの炎の大きさ自体は同じです。でも、若い人と高齢者では見え方がこんなに違うのです。
20歳の見え方↓
80歳の見え方↓
これは加齢とともに青い光を感じにくくなるからなのです。自分では中火だと思っていたら、実は鍋底からはみ出るほどの強火になっていた!なんてことも。
「着衣着火」といって、コンロに立って調理しているときに炎に気づかず、袖に火がついてしまい火傷を負うという事故があるそうですが、その多くが高齢者。一見不注意のように思えますが、実は炎が見えていなかったことが原因です。
このような目の老化現象は止めることはできませんが、知っていれば対策は講じられます。
『おとなの健康』Vol.4では、ちょっとした工夫で、色覚の衰えをカバ―する方法や、危険を回避する方法を紹介しています。
色覚は20代から年々衰えていきます。
小雨がよく見えない。手をかざさないと雨が降っているかどうかわからなくなってきたというかたは、残念ですが、だいぶ色覚が衰えてきています。
老化度を確認するチェックシートも掲載していますので、今すぐ『おとなの健康』Vol.4でご確認ください。
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